食品安全情報blog過去記事

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タバコの添加物は喫煙者にリスク増加となるか?

Do cigarette additives pose additional risk to smokers?
27-DEC-2004
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2004-12/lsro-dca122204.php
米国政府はタバコの製造に使われるタバコ以外の化学成分の「599リスト」を認可も制御もしていない。これら添加物には酢酸・チョコレート・バニラ・メントールなど日常食品中に含まれるものもある。食品中では安全性に問題がないとみなされるこれら添加物もタバコに含まれて燃焼し吸入した場合のリスクについては知られていない。
LSRO Life Sciences Research Officeはタバコ添加物の喫煙者に対するリスクを予想する方法についてのリビューを行った。この最近の報告書「Evaluation of Cigarette Ingredients: Scientific Criteria」でLSROは評価のための科学的判断基準を確立した。
結果として(1)添加物や添加物の燃焼分解産物は喫煙者のリスクに影響するような形ではタバコの煙に移行しない(2)添加物はタバコの煙の化学的・物理的・生物学的性状を変えない(3)添加物は喫煙行動を変えることによりタバコの煙への暴露量を変えることはない、という三種類の判断基準に合致する添加物は喫煙による有害影響をさらに増加させることはない、と結論している。これらの判断基準に合致しない添加物についてはさらなる研究が必要である。
この報告書の目的はより安全なタバコを作ることではなく、添加物がタバコの有害性をさらに高めることはない、ということを確認することである。タバコはたとえ「無添加」であっても重大なリスクがある。
報告書のコピーはDonna Krupa に連絡すれば入手できる。