食品安全情報blog過去記事

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乳児用ミルクの汚染によるリコール

Baby milk contamination - Europe: recall
28-NOV-2005
http://www.promedmail.org/pls/askus/f?p=2400:1001:7015638165618827486::NO::F2400_P1001_BACK_PAGE,F2400_P1001_PUB_MAIL_ID:1000,31209
ネスレが2005年11月22日にイソプロピルチオキサントンITX汚染のため乳児用ミルク200万リットル以上をリコール。
ITXは2-Isopropylthioxanthen-9-one と 4-Isopropylthioxanthen-9-oneの混合物で2-メルカプト安息香酸誘導体である。
この分子のキサンテン部分は様々な用途で使用されている。抗真菌剤としても使用されるし蛍光色素の発色団の基本構造でもある。キサンテン色素類にはフルオレンやローダミンなどがある。キサンテンのケトンがキサントンで、卵や幼虫を殺すのに使用される。
しかし最も良く使用されているのは食品包装関連インクで、ITXはUV-curable インクの光開始剤として重要である。UVキュアリングによる副産物は知られていない。
ITXの毒性情報は非常に少ない。ITX暴露された労働者が日光に当たって首や頭部に発赤が出たという報告がある。乳児用ミルクの消費者は乳児であるため懸念されている。


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