食品安全情報blog過去記事

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グルコサミンとコンドロイチン硫酸の有効性は変形性関節症の痛みの程度に依存する

Efficacy of glucosamine and chondroitin sulfate may depend on level of osteoarthritis pain
22-Feb-2006
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2006-02/ncfc-eog022106.php
NEJMに発表された論文によれば、よく使われているダイエタリーサプリメントの組み合わせであるグルコサミンとコンドロイチン硫酸は、全患者では変形性関節症の痛みを和らげない。但し中程度から重症の痛みを訴える患者サブグループでは効果が見られた。米国16カ所で行われた1600人近くの患者の参加した4年間に渡るグルコサミン/コンドロイチン硫酸関節炎介入試験(GAIT)の結果である。
患者は毎日グルコサミン1500mg単独、コンドロイチン硫酸1200mg単独、両方、プラセボ、セレコキシブ200mg(陽性対象)の5群に割り付けされ、24週間後の痛みの減少が20%以上の場合有効と判定された。プラセボに比較してセレコキシブ群は有意に痛みを和らげた(20%以上の痛みの軽減があったとした人はプラセボ群で約60%、セレコキシブ群で約70%)。他の群では差はなかった。

この結果についてはNCCAMからプレスリリースとQ&Aが発表されている。
Glucosamine/Chondroitin Arthritis Intervention Trial (GAIT) Study Results
February 22, 2006
http://nccam.nih.gov/research/results/gait/
NCCAMは中から重症の痛みのある患者について、グルコサミンとコンドロイチン硫酸を利用する可能性を医師に相談するようにと助言している。この試験で使用されたグルコサミンとコンドロイチン硫酸はFDAの医薬品規制に従って特別に製造されたもので、市販されていない。