食品安全情報blog過去記事

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金属、ダイオキシン類、PCB類調査結果が発表された

Metals, dioxins, and PCBs surveys published
Wednesday 26 July 2006
http://www.foodstandards.gov.uk/news/newsarchive/2006/jul/metdioxpcb
FSAは食品中金属、ダイオキシン類、PCB類調査、そのうち二つはoffal内臓肉についてものを発表した。
Offalとは動物の食べられる内臓で、肝臓・腎臓・心臓・舌・トライプ(ウシの第一(二)胃・ミノとハチノス)・胸腺などである。Offal製品にはパテやブラックプディング(牛の血を固めて作ったソーセージ)、ハギス(羊などの臓物を刻みオートミールや脂肪と共にその胃袋に詰めて煮るスコットランド料理)などがある。


・内臓肉中金属
重金属などの環境中汚染物質は人の活動や天然由来で食品中に存在する。金属は動物の肝臓や腎臓に蓄積されるためこれらの食品の濃度は他の食品に比べて高い。
165の内臓肉及び内臓肉製品の重金属やアルミニウム、ヒ素カドミウム、クロム、銅、鉄濃度を検査した。ある種の肝臓で銅や鉄濃度が高かったが、食べる量が少ないのでヒト健康に与えるリスクは小さい。
詳細は以下
内臓肉及び内臓肉製品の金属や他の元素
Metals and other elements in offal and offal products
http://www.foodstandards.gov.uk/science/surveillance/fsisbranch2006/fsis1406


・内臓肉中ダイオキシンとPCB
173検体の内臓肉及び内臓肉製品のダイオキシンとPCBを検査した。
一般的に濃度は低いが、子羊と子鹿の肝臓で現行規制値(6 pg WHO-TEF/g脂肪)を超えるダイオキシンが検出された。しかしながら食べる量が少ないのでヒト健康上の懸念とはならない。
詳細は以下
内臓肉のダイオキシン及びダイオキシン様PCB
Dioxins and dioxin-like PCBs in offal
http://www.foodstandards.gov.uk/science/surveillance/fsisbranch2006/fsis1506

肝臓を食べる際の助言
これまでのFSAの肝臓を食べることに対する助言に変更はない。この助言はビタミンA濃度が高いため、定期的に食べる人は週に一回以上食べないこと、妊婦は食べないように、というものである。この助言に従えばダイオキシン暴露量は低い。


多様な食品中のダイオキシンとPCB
FSAは多くの食品中のダイオキシンとPCBについて、欧州委員会の2008年レビューのために情報提供する目的で調査を行った。
142の市販の食品検体を検査した結果、ニワトリの卵二つを除く全ての検体は現行のEU規制値以下であった。この結果は健康上問題とはならない。
詳細は以下
食品中ダイオキシン及びダイオキシン様PCB−EUモニタリング2005
Dioxins and dioxin-like PCBs in foods EU monitoring 2005
http://www.foodstandards.gov.uk/science/surveillance/fsisbranch2006/fsis1606



ACSHより