食品安全情報blog過去記事

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男性生殖系に与える化学物質の影響についてのCOT会合報告書

COT meeting report of chemicals impact on male reproductive system
Monday 20 November 2006
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2006/nov/malerepro
環境や食品由来の化学物質暴露が、世界の一部の集団で報告されている男性の生殖機能低下に関与しているかどうかについて議論したCOTの公開会合報告書が発表された。
COTは、こうした問題は、環境中に存在する女性ホルモン様化学物質が原因であるという説よりも、男性ホルモンであるテストステロンなどの作用を阻害する抗アンドロゲン物質の暴露による可能性の方が高いと考えた。
この会合での発表は、精子の質や先天異常、報告された影響の原因、内分泌かく乱に代わる仮説などに関する幅広い問題について扱っている。
COTは、新しい研究では世界の一部の集団で男性の性と生殖に関する健康が低下しているというさらなる根拠が得られたとしている。しかしながらこうした研究からは低下の原因は不明である。
COTは原因についてのさらなる研究が必要であるとしている。
報告書
http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/cotstatementmalerepros200611.pdf
(ドラフトの段階で紹介済み)
エストロゲン様作用との相関はほとんどなく、これまでエストロゲン作用で問題になっていたフタル酸やビスフェノールAなどの抗アンドロゲン作用の方が重要である、という見解になっている。