食品安全情報blog過去記事

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トランス脂肪の禁止:飽和脂肪とカロリーにも注意

Trans fat ban: Watch saturated fats and calories too
22-Dec-2006
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2006-12/tu-tfb122206.php
12月にニューヨーク市はレストランでのトランス脂肪使用を段階的に廃止する法律を成立させた。ボストンやシカゴなどの他の都市もそれに続く可能性がある。タフツ大学の栄養科学教授Alice H. Lichtensteinによれば、禁止は正しい方向性であるが、レストランは部分硬化油の代わりに不飽和脂肪を使うべきで、もし飽和脂肪を使うのであればこの新しい動きの健康への利益は無くなってしまう。レストランへのカロリー表示を求める規制の方が重要である。
トランス脂肪が生物学的に必要ではないことや摂りすぎによる健康への悪影響はあるが、メディアがトランス脂肪だけに注目してカロリー表示を無視しているのは不幸なことである。アメリカ人の2/3は過体重又は肥満で、ニューヨーク市保健精神衛生省は食品のカロリーを値段と同じくらい明確に表示することを提案している。つまり、フライドポテトの小か中かで迷ったとき、値段と同時にカロリーも表示されるということである。人々は食品のカロリーにもっと注意を払うべきで、我々が外食で摂っているカロリーが多すぎるのである。
トランス脂肪は確かに良くないが、我々の食生活の一部に過ぎない。一般的に人々はトランス脂肪よりはるかに多くの飽和脂肪を摂っており、これも下げるべきである。