Nectar is not a simple soft drink
27-Feb-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-02/bpl-nin022707.php
植物が分泌して受粉媒介者が摂取する糖分を含む蜜は、アミノ酸やビタミンなど健康ドリンク同様の成分も含まれるが同時にニコチンなどの有害物質も含む。何故植物は自分の花粉を運ぶ鳥や昆虫を中毒にするリスクを与えるのか?
この疑問に答えようとしたドイツの研究者の報告がThe Plant Journalに発表された。
KesslerとBaldwinは野生のタバコの蜜を調べ、35の化合物が含まれることを見いだした。そのうち16について、自然の訪問者であるホークモスとハチドリ(受粉媒介者)とアリ(蜜泥棒)を使って三つに分類した。ある種の物質は訪問者を引き寄せ、ある物質はそうではなく、ある種の配合で泥棒を避けて受粉媒介者を引きつけることができる。最もよくある忌避剤であるニコチンは受粉媒介者にも泥棒にも同じように作用する。ニコチンが存在すると訪問者が吸う蜜の量が減る。研究者らは実際にニコチンのない植物を遺伝子組換えにより作成して現実にたくさん蜜を吸うことを確認した。
何故植物は受粉媒介者が嫌うニコチンを作るのか?研究者はニコチンがあると一回に吸う蜜の量が減りその結果訪問者が増え、植物の子孫の多様性増加に貢献するのではないかとの仮説を立て、次のシーズンに野外で検証する予定である。