食品安全情報blog過去記事

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Nature Reviews Cancer

6月号  Volume 7 Number 6
FROM THE EDITORS

――略――
今や、一人ひとりの患者の支払能力こそが、新薬の投与を受けられるのか否かを決めつつある。
――略――
例えば英国では、肺癌患者のQOLを改善するが生存率は改善しないエルロチニブのような薬剤を使えるのは、支払能力のある一部の患者だけである。同様の状況は米国でも多く認められ、程々の医療保険では、抗癌剤治療にかかるコストの増大についていけず、保険に加入していない16%の米国市民にとっては、癌であることの診断は経済的な苦境に陥ることを意味する。
こうした倫理上の迷路を抜けるために費用便益分析が注目されているが、――略――