食品安全情報blog過去記事

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アルファシクロデキストリンの安全性に関するNDAパネルの意見

Opinion of the Scientific Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies related to the safety of alpha-cyclodextrin
23 August 2007
http://www.efsa.europa.eu/en/science/nda/nda_opinions/novel_foods/nda_op_ej537_a_cyclodextrin.html
新規食品成分として、各種食品への食物繊維としてアルファシクロデキストリン(α-CD)添加の申請があった。α-CDはα-1,4結合したグルコピラノース6つからなる非還元環状サッカリドで、食用液状デンプンからα-CD グルコシルトランスフェラーゼの酵素反応で合成する。
α-CDの吸収率は1%以下で尿中に排泄される。約99%が大腸に到達しそこで微生物酵素により環状構造が分解され、さらに加水分解や発酵を経て短鎖脂肪酸として吸収・代謝される。全体としての代謝運命はイヌリン等の他の非消化性・発酵性炭水化物と同様である。
摂取量推定は平均10.7 g/人/日(0.20 g/kg bw/day)、90パーセンタイルで18.8 g/人/日 (0.42 g/kg bw/day)である。JECFAの推定では65 g/人/日、FSANZがJECFAに提出した推定では平均16 g及び95パーセンタイルで37 g/人/日である。
ヒト試験では一回25g及び2200kcalあたり15gの反復投与で問題はなかった。ビタミンやミネラルの生物学的利用度を阻害するという懸念は保証されていない。
評価したデータから、α-CDの提案されている使用量での安全上の懸念はない。