食品安全情報blog過去記事

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ハーバライフの栄養サプリメント摂取による急性肝毒性との関連

イスラエル
Association between consumption of Herbalife nutritional supplements and acute hepatotoxicity
Elinav E et al.
J Hepatol. 2007 Oct;47(4):514-20. Epub 2007 Jul 26
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?cmd=Retrieve&db=PubMed&dopt=AbstractPlus&list_uids=17692424
イスラエルで2004年に報告されたハーバライフ摂取者4人の急性肝炎事例により、保健省が全病院の調査を行った。その結果、ハーバライフによる12人の特発性肝障害患者が同定され、その症例について報告する。12人中11人は女性で、年齢は13.4-49.5才。一人はステージIの初期肝硬変で、もう一人はB型肝炎である。ハーバライフを使い始めてから11.1-11.9ヶ月で急性肝障害と診断されている。11人の患者で肝炎は治癒したが1人は肝移植を必要とした。3人の患者は肝酵素の値が正常化して再びハーバライフを再開して二度目の肝炎を発症している。著者らは特に肝の基礎疾患のある人たちにはサプリメント使用に注意が必要であるとしている。


スイス
ハーブは無害ではない:ハーバライフのダイエタリーサプリメントによる重大な肝毒性10症例
Herbal does not mean innocuous: Ten cases of severe hepatotoxicity associated with dietary supplements from Herbalife_ products
Journal of Hepatology 47 (2007) 521 526 Alain M. Schoepfer et al.
http://www.ikp.unibe.ch/lab2/herbalife2007.pdf
スイスの公立病院に照会してハーバライフの関係する中毒性肝炎12症例を同定した。そのうち10症例について詳細がわかったので報告する。患者の年齢は30-69才、発症までの平均時間は5ヶ月。規制機関の対応が必要であるとしている。

ハーバライフはどちらかというとネットワークビジネスの問題として取り上げられることが多い。成分が明示されていないので何が原因かは不明。ただしダイエット用サプリメントのようだ。)