食品安全情報blog過去記事

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消費者は化粧品からも大量のクマリンを摂る可能性がある

Consumers may take in larger amounts of coumarin from cosmetics, too
20.12.2007
http://www.bfr.bund.de/cd/10569
BfRは総摂取量の削減を推奨
天然香料のクマリンは、感受性の高い人に肝障害を誘発する可能性がある。しかし影響は可逆的でクマリンの摂取をやめれば回復する。クマリンはクルマバソウやスイートクローバーに含まれ、シナモンカッシアにより多く含まれる。消費者は主にシナモンを多く含む食品からクマリンを摂取するが、さらに合成クマリンが化粧品に香料として使われており皮膚からも吸収されうる。BfRは分析結果を評価した結果、消費者はクマリン含量の多い化粧品を使うだけでTDIを超える暴露量になることがわかった。これまで皮膚から吸収されたクマリンが、口から消化管を経由して吸収されたクマリンと同じような肝障害作用があるかどうかはよくわかっていない。BfRは予防的にどちらの場合でも同様の肝毒性があるとみなした。その結果消費者のクマリン暴露量は化粧品由来のものも含めて減らすべきであるとBfRの長官は述べている。乳幼児用化粧品には予防的措置としてクマリンは使用すべきではない。全体像が不明であるため化粧品のさらなる調査が必要である。製造業者はデータを提出するように。
評価書(ドイツ語)
http://www.bfr.bund.de/cm/206/kosmetika_koennen_wesentlich_zur_gesamtaufnahme_von_cumarin_beitragen.pdf