食品安全情報blog過去記事

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医療の神話

BMJ
Medical myths
BMJ 2007;335:1288-1289 (22 December), doi:10.1136/bmj.39420.420370.25
http://www.bmj.com/cgi/content/full/335/7633/1288
医療従事者や一般人が良く信じている神話を7つ取り上げ、根拠があるかどうかを検討した。
・ 毎日コップ8杯の水を飲むべきである
1945年に発祥。根拠はない。通常足りている、むしろ水の飲み過ぎは危険。
・ 私たちは脳の10%しか使っていない
1907年頃から自己開発や能力開発を宣伝している人たちにより言われるようになった。活動していない脳の部分はない。
・髪や爪は死んだ後も伸びる
そんなことはおこらない
・髪を剃るとより早く濃く生える
1928年に剃っても生えてくる髪に何の影響もないという臨床試験が行われている。
・ うす暗いところで本を読むと目が悪くなる
うす暗いところで本を読んでも目に影響はない
・ターキーを食べると眠くなる
ターキーにはトリプトファンが含まれるから眠くなると言われる。実際にはそんなことはなくたくさん食べると何でも眠くなる。
・病院で携帯電話を使うと電磁場干渉がおこる
携帯電話で影響された事例は器具の4%で距離が1m以内の時であった。


他今週号(クリスマス号)のBMJ
・体を動かすコンピューターゲームは実際のスポーツの代わりにはならない
Active computer games no substitute for playing real sports
・高地のフットボールチームは低地のチームより有利
High altitude football teams have significant advantage over lowland teams
・空港のセキュリティ対策には根拠がない
Airport security measures not backed by solid evidence