食品安全情報blog過去記事

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世界マラリアデー――そしてその西ナイルウイルスとの関係

WORLD MALARIA DAY--and Its Implications for West Nile Virus
April 25, 2008
http://www.acsh.org/factsfears/newsID.1155/news_detail.asp
今日は世界マラリアデーである。マラリアは未だに毎年100万人以上の人々を殺し続け健康や経済に莫大な被害を与え続けている。
このような恐ろしい数字にも関わらず、多くの人々はDDTに対して間違った気持ちを持ち続けている。第二次世界大戦後に西洋世界でDDTが広く使われてヨーロッパや北米でマラリアの撲滅に成功した。そして反化学物質の書「沈黙の春」が出版され「環境保護運動」が生まれ、アジアやアフリカや南米には死刑宣告が出された(自分たちの住む場所から病気が無くなったので遠い国の人たちが死ぬのは大した問題ではないという意味で)。
レイチェル・カーソンのおかげでDDTは現実的には使用禁止になった。豊かな西洋では根絶する時間は十分あり、貧しい国々は取り残され、自分たちには全くリスクのない人たちの化学物質恐怖イデオロギーのために数百万人が犠牲になっている。
一部に最近国連やWHOはマラリアの蔓延している国にDDTの使用を認めたように潮流が変わりつつあると言う人もいる。しかし化学物質への疑惑は残存し多くの国では使用を減らしている。
先進国である我が国(米国)について見てみよう。1999年に西ナイルウイルスがニューヨーク地域で見つかった。しかし市長が根絶しようとしたところ「市民団体」からの反対運動などにより農薬散布が厳しく制限された。その結果西ナイルウイルスは全米に拡散し数百人が死ぬ必要がないのに死んだ。
今日付のニューヨークタイムスでは反化学物質ヒステリーの中心地であるカリフォルニアで農業被害を防ぐための昆虫フェロモン作用のある安全な化学物質が攻撃対象になっていることを報告している。活動家たちは運動の結果に責任をとったことなどない。