食品安全情報blog過去記事

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練り歯磨き中のジエチレングリコール

11.06.2008
http://www.bfr.bund.de/cm/206/diethylenglykol_deg_in_zahnpasta.pdf
ジエチレングリコール(DEG)が消費者製品から何度も検出されている。2007年は中国産練り歯磨きから高濃度検出された。
DEGは工業用に不凍液として長く使用されている。この無色透明で臭いが無く粘度のある液体は有機溶剤や化粧品にも使われる。当初動物実験では毒性は低いとされていた。しかしDEGに対してヒトはラットの10-20倍感受性が高い。主な中毒症状は急性腎不全である。EUの科学委員会はグループTDIを設定している。
練り歯磨き中のDEGは少量であるためそれだけでTDIを超えることはなく、従って消費者の健康へのリスクもない。ただし練り歯磨きをたくさん食べることがある乳幼児には注意が必要である。