食品安全情報blog過去記事

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評価されていない印刷用インクの成分をイソプロピルチオキサントンと代替するのは適切ではない

27.06.2008
http://www.bfr.bund.de/cm/216/ersatz_von_isopropylthioxanthon_%20in_druckfarben_durch_nicht_bewertete_stoffe_ist_nicht_sachgerecht.pdf
食品の容器は消費者への情報を記すために印刷されている。光開始剤を含む印刷用インクに含まれる化学物質が食品に移行して消費者が暴露されることがある。印刷用インクに含まれる物質が食品に移行する経路はいくつかあり、印刷されている面と内部にアルミ層などのようなバリアがないと容器から直接移行することもある。さらに貯蔵や巻き上げの際に外側と内側が接触して、外側の物質が内側に付いて食品に移行することもある。
このような背景をもとに食品容器や食品の光開始剤について調査し、BfRはその結果をもとに以下のような推定を行った。イソプロピルチオキサントン(ITX)以外の光開始剤については毒性学的評価を行うためのデータがない。ITXについては、食品1kgあたり50 microgを超えない限り遺伝子傷害性はない。BfRはITXを他のデータのない光開始剤に変更することは適切ではないと考える。