食品安全情報blog過去記事

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ヘルスカナダの調査の結果カナダではソフトドリンク中のベンゼンによるリスクはないことが再確認された

Health Canada Survey Reconfirms Canadians Are Not at Risk From Benzene Levels in Soft Drinks
June 27, 2008
http://www.hc-sc.gc.ca/ahc-asc/media/advisories-avis/_2008/2008_101-eng.php
ヘルスカナダはソフトドリンクの追加調査を完了し、これらの製品中のベンゼン濃度は一般の人々に対しリスクとはならないことを再確認した。
ヘルスカナダの2007年調査は、2006年に行われてソフトドリンク中のベンゼンは一般の人々にリスクとならないことを見出した調査のフォローアップ調査である。
2007年は改良された極めて高感度の検出方法を用いて行われた。この調査の結果、検査されたほとんどの製品のベンゼン濃度は飲料水中のベンゼンのカナダガイドライン濃度である5 microg/Lより十分低かった。ほとんどの製品の平均ベンゼン濃度は低い。
ヘルスカナダの2006年調査ではほとんどの製品のベンゼン濃度は検出限界以下か信頼できる最少検出濃度より低かった。わずか4検体が飲料水ガイドライン値を超えていた。
2007年の調査では3検体が飲料水ガイドライン値を超えていたが、ヘルスカナダのリスク評価ではこれらの製品のベンゼンはカナダ人にとってリスクとはならない。これらのうち2つの製品は飲む前に希釈するものであり、ベンゼン暴露量は少ない。さらにこれらの製品のうちの一つの製造業者はベンゼン生成を防ぐために成分を変更した。ヘルスカナダは変更した製品の検査を行い、変更の結果ベンゼン濃度は低下し飲料水ガイドライン値より低いことを確認した。
ベンゼンはヒトの発がん物質として知られており飲料中ではアスコルビン酸と、保存料である安息香酸ナトリウムまたはカリウムとから生じる可能性がある。しかしながらアスコルビン酸と安息香酸があるだけでベンゼンが生じるというわけではない。ベンゼンができるには熱や紫外線や金属イオンなどの特別な条件が必要である。
検査結果の詳細は以下
Benzene in Soft Drinks and other Beverage Products
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/chem-chim/food-aliment/benzene/index-eng.php
139製品について検査した。そのうち110製品は2006年調査と同じ製品。
製品名と企業名、濃度が記載されている。
多かったのはアマレットシロップとマルガリータ用カクテルシロップ。
(ソフトドリンクと呼ぶかな?)