食品安全情報blog過去記事

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堆肥中の残留農薬が植物に悪影響がある可能性について

Pesticide residues in manure may cause damage to plants
11 July 2008
http://www.pesticides.gov.uk/garden.asp?id=2480
6月16日発表の情報について更新。
アミノピラリドは除草剤として草原の広葉の雑草コントロール用に認可されている。処理した場合芝に残留し、分解するまで植物に強く結合するためそれを食べた家畜の堆肥に移行する。植物成分が十分分解していない堆肥を作物に使用した場合、感受性の高い作物は障害を受ける可能性がある。これらの作物にはマメやニンジンやパースニップやジャガイモやトマトやレタスなどがある。
堆肥の中の植物成分が分解するとアミノピラリドが放出されて、土壌中での最高濃度は施肥後3週間と考えられる。その後土壌細菌がアミノピラリドを分解するので感受性の高い作物も再び生長し始める。
土壌中のアミノピラリドは施肥後6ヶ月でほとんど分解される。従って作物を育てるのは来春にすると安全である。
アミノピラリドを含む農薬については、処理した牧草を食べた家畜から堆肥を作るのには使用しないよう警告表示がなされている。全ての農薬同様、農薬の使用者は必ず表示を読んで使用方法に従うべきである。
PSDに報告された事例でアミノピラリドが検出されたものはないが、状況証拠から少なくとも一部には関与すると考えられた。表示されている注意書きが必ずしも守られていないようであり、PSDは緊急に問題を調査している。