食品安全情報blog過去記事

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ドイツで終末期の患者にインチキのがん治療薬を売った3人が投獄

BMJ 2008;337:a875
Three jailed in Germany for selling a fraudulent cancer cure to terminally ill patients
http://www.bmj.com/cgi/content/full/337/jul18_2/a875
2000年から2001年にかけて150人以上の末期がん患者にがんが治るという食品サプリメントを販売した3人の男(ビジネスマンと医者とジャーナリスト)が有罪判決を受けた。患者は全てその後死亡した。
彼らが販売していたのはロシアのサプリメントGalavitと称するもので、患者は一回の治療費として約8500ユーロを支払った。Galavitはロシアの宇宙科学者の秘密の発見で、ロシアで何千人ものがん患者を治したと宣伝されていた。ドイツの俳優Ivan Desnyが彼のがんがこれで治ったとテレビや雑誌で宣伝して広まった。しかし後に彼はがんに罹ったことはないことが明らかになった。2002年に肺炎で死亡している。
(成分はルミノール類似物質2-amino-1,2,3,4-tetrahydrophthalazin-1-4 dioneナトリウム塩らしい)