食品安全情報blog過去記事

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化学物質食品安全性レポート 2008年4-6月

CHEMICAL FOOD SAFETY QUARTERLY REPORT
APRIL- JUNE 2008
http://www.defra.gov.uk/vla/reports/docs/rep_chemfood_june08.pdf
相変わらず鉛が最も多い。家禽敷料使用によるボツリヌス症例もおこり続けている。
普通でない事態として、クレー射撃場の近くにあって鉛を含む散弾が落下する場所にある放し飼いオーガニック産卵鶏集団の鉛汚染があった。ある鶏の砂嚢には59gもの散弾が入っていて(写真あり)、卵からは高濃度の鉛が検出された。このような農場に有機の認証が与えられていたことが驚きであり、食品関係業者の一部は動物用医薬品以外に天然などの汚染があることに気づいていないことを明らかにする(医薬品や添加物のような合成品のことしか頭にない業者がいる)。また天然汚染として鉱山廃棄物由来と思われるウシの牧草のヒ素汚染があった。
他にサプリメントの使用による中毒量のセレンの事例もあった。


注 英国では動物愛護と自然志向で放し飼い(フリーレンジ)の鶏に人気があってプレミアがつく。鶏は小石のようなものを食べるので放し飼いの鶏のほうが汚染物質をたくさん摂りやすい。