食品安全情報blog過去記事

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中国におけるメラミン含有乳児用粉ミルク 更新2

Melamine-contaminated powdered infant formula in China - update 2
29 September 2008
http://www.who.int/csr/don/2008_09_29a/en/index.html
WHOは「メラミンとシアヌル酸:毒性、予備的リスク評価と食品中ガイダンスレベル」を発表した。この予備的ガイダンスは各国当局が食品中のメラミン濃度に健康上の懸念があるかどうかを決定する際の意志決定プロセスの助けとなるために作られた。
この予備的ガイダンスはさらに詳細な評価ができるようなデータが入手できるまでの間の最初の実践的アプローチとして提案されている
メラミンとシアヌル酸:毒性、予備的リスク評価と食品中ガイダンスレベル
Melamine and Cyanuric acid: Toxicity, Preliminary Risk Assessment and Guidance on Levels in Food
http://www.who.int/foodsafety/fs_management/Melamine.pdf
TDIとしては2007年FDA (0.63 mg/kg)とEFSA(0.5 mg/kg)が設定した値を使うことを推奨。FDAが特定の食品の「懸念レベル」を決定するためのアプローチについて発表しているが、対象集団の平均的体重から耐用量を計算し、次に問題の食品を食べる量を検討する、というもの。例えばTDIに0.5 mg/kgを用いると50 kgのヒトでは1日あたりの耐用量は25 mgとなる。もし1日に1L牛乳を飲むなら、牛乳に25 mg/Lのメラミンが含まれるとTDIに達する。5kgの乳児なら750 mLの液体ミルクを飲むとすると3.3 mg/LでTDIに達する。今回中国で報告されている三鹿製品の場合2500 mg/kg粉末で、溶かした製品には約350 ppmのメラミンが含まれることになる。
この方法には不確実性が大きい。メラミン毒性には種差があり、乳児については情報が不足している。