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食品のアレルゲンフリー表示についての新しい概念

01.10.2008
http://www.bfr.bund.de/cm/208/neues_konzept_zur_kennzeichnung_von_allergenspuren_in_lebensmitteln.pdf
食品の製造工程でごく微量のアレルゲンが意図せず含まれることがある。ナッツチョコレートを作ったあとに普通のチョコレートを作った場合などである。
そのような混入は意図的なものではないが、避けるには費用がかさむ。製品の安全性は製造業者の責任であるため、しばしば予防的にアレルゲンが入っているかもしれないという表示がなされることがある。どのような表現か使われるかは企業が決定し、法的根拠はない。しかしアレルギー患者にとってそのような方法は選択肢が狭まるため満足できるものではない。
オーストラリアでは消費者の選択肢を確保しかつ安全性を確保するため、食品中に含まれるアレルゲンの規制値を設定してそれ以下の場合はアレルゲンを含まないと表示できるような方法が開発されている。ドイツでも採用できるかどうか検討した。BfRはそのためには科学的根拠に基づいた適切なアレルゲンの閾値の同定が必要であると考える。