食品安全情報blog過去記事

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コレステロール値が正常の人は植物ステロール添加食品を食べないように

13.11.2008
http://www.bfr.bund.de/cm/208/menschen_mit_normalen_cholesterinwerten.pdf
ドイツ市場には植物ステロールが添加されたマーガリンやミルクなどの商品が販売されている。これらの食品は新規食品規制により評価されたもので、その評価では1日1-2gの植物ステロールにコレステロール低下作用があるがそれ以上摂っても効果はない。さらに有効な量の植物ステロールを毎日摂るとカロテノイドや一部の脂溶性ビタミンの吸収を阻害し、血中植物ステロール濃度が増加する。これらの影響が長期に続くとどのような健康影響があるか明確ではないが、EFSAは植物ステロールの摂取上限を1日3gとしている。植物ステロールは微量には植物油などの脂肪を含む全ての植物食品に含まれる。ヒトにとっては必須ではなく代謝されない。2006年の動物実験の結果では大量に摂ると有害影響がある可能性がある。
BfRは食品への植物ステロール添加によるリスクを評価した。基本的には新しいリスクはないが、実験動物で初めて大量に摂ると数週間で有害影響が出ることが示された。メカニズムは不明で用量相関も不明であるが、予防的措置として植物ステロールはコレステロールが高いことがわかっている人のみ食べるよう薦める。