食品安全情報blog過去記事

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EPAはフタル酸類の累積リスク評価を続行すべきである

EPA Should Pursue Cumulative Risk Assessment of Phthalates
December 18, 2008
http://www.nationalacademies.org/morenews/20081218.html
NRCの新しい報告書では、EPAは化粧品や医療機器やおもちゃなどに使用されているフタル酸類の多様な暴露が健康に有害影響があるかどうかについて検討すべきである。この累積リスク評価は、類似構造を持つものに集中するのではなく、フタル酸類と同様の作用のある他の化学物質についても含むべきであり、各種化学物質の累積リスク評価アプローチについて検討すべきである。
プレスリリース
EPA Should Pursue Cumulative Risk Assessment of Phthalates and Other Chemicals
http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=12528
ヒトが各種フタル酸類に多様な経路で暴露されていること、動物実験では各種フタル酸類に類似の生殖影響が見られることから累積リスク評価が必要であるとした。
現在の累積リスク評価ではEPAはしばしば構造的に類似した化合物についてのみ考慮している。これは同じ健康影響を示す異なる化合物があることを無視している。例えばEPAは子どものIQ低下を引き起こす鉛とメチル水銀とPCBの複合暴露によるリスク評価ができるべきである。困難な課題であるが、構造的に類似しない化合物による複合影響評価アプローチが必要である。
要約
http://dels.nas.edu/dels/rpt_briefs/phthalates_final.pdf
報告書全文
Phthalates and Cumulative Risk Assessment
The Task Ahead
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=12528