食品安全情報blog過去記事

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オーガニック(有機)かローカル(地産)か?

Organic or local?
3-Sep-2009
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-09/asfh-ool090309.php
より健康的、より新鮮な、より環境に優しい食品への指向が意識の高い消費者に新たなジレンマとなっている。販売業者は「オーガニック」を薦めるが、一方「地産地消」運動も世界中でポピュラーになってきている。「オーガニックかローカルか」の議論は特に野菜や果物で興味深いものになっている。消費者が地元の直売場に行くのは安くて新鮮で質が高くて味がよいからである。オーガニックは農薬使用が少ないので健康的で環境によいとみなされている。しかし消費者は本当にオーガニックとローカルの違いを理解しているのか?そしてどのくらいの値段なら付加価値に支払うのか?
Chengyan Yueらが消費者の嗜好とどのくらいならお金を出すのかについて調査した研究をHortscienceに発表した。2008年8月に行われたミネソタ州物産展で365人のボランティアが参加して行われた実験の結果である。
プレミアム価格についてはオーガニックもローカルも同じくらいであるが選択頻度は違う。購入理由はローカルの場合鮮度と安全性が重要で、オーガニックの場合健康によいと安全が重要であった。高齢者は若い人よりオーガニックトマトを好まず、女性の方が男性より地元産トマトを好むなど消費者の属性によっても違いがある。
HortScience 44: 366-371 (2009)
Chengyan Yue, Cindy Tong
Organic or Local? Investigating Consumer Preference for Fresh Produce Using a Choice Experiment with Real Economic Incentives