食品安全情報blog過去記事

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消費者向け助言:銀を含むダイエタリーサプリメントは永続する皮膚や粘膜の変色(銀沈着症)を誘発する可能性がある

Consumer Advisory: Dietary Supplements Containing Silver May Cause Permanent Discoloration of Skin and Mucous Membranes (Argyria)
October 6, 2009
http://www.fda.gov/Food/DietarySupplements/Alerts/ucm184087.htm
FDAは消費者に対し、コロイド銀を含む銀含有ダイエタリーサプリメントによる永続する皮膚や粘膜の変色(銀沈着症)リスクについて助言する。銀沈着症は皮膚や結膜(白目の部分を覆う透明な膜)、爪、歯茎の灰色又は青みがかった色への不可逆的永続的変色である。生理的には危険ではないが精神的社会的に不利益を被る可能性がある。さらに銀含有ダイエタリーサプリメントの使用は、キノロン抗生物質やテトラサイクリン系抗生物質、チロキシン、ペニシラミンなどの一部の薬物の吸収に干渉する。
銀沈着症は銀を大量に含む製品を使うと迅速に発症し、少量を含む製品だと長期間で発症する。リスクを最小化するための用量については助言できない。しかしながらEPAは銀化合物の使用により銀沈着症になった患者70人のレビューから慢性経口参照用量として5 microg/kg体重/日を設定した。この量は70kgの人なら1日350microgに相当する。これ以上又はこれに近い量を摂取すると銀沈着症になるリスクがある。
銀沈着症は通常永続し効果的な治療法はない。銀は環境中に存在し人々は通常暴露されているが必須ミネラルではなく摂ってもメリットがあることは知られていない。
一部の医薬品には銀が含まれているが経口用に市販されている銀を含むOTC医薬品は存在しない。FDAのダイエタリーサプリメントへの規制は医薬品と違って販売前に承認することはない。銀を含むダイエタリーサプリメントに病気の予防や治療効果があると宣伝することは違法である。

(日本のサイトでも売ってる
FDAが認めたサプリメント、なんて存在しないので嘘宣伝に騙されないように)