食品安全情報blog過去記事

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Dalhousie大学とエコトラストとスウェーデン食品バイオテクノロジー研究所のサケの全体的研究から、「持続可能な」食糧生産はそれほど持続可能ではないことが示された

Global Study of Salmon from Dalhousie University, Ecotrust, and the Swedish Institute for Food and Biotechnology Shows: "Sustainable" Food Production Isn't So Sustainable
November 23, 2009
http://www.ecotrust.org/press/lca_20091120.html
持続可能なサケ生産についての何年にもわたる研究で食糧の持続可能性に関する神話を打ち砕く
一般的に信じられている環境によい選択は肝心なところを間違っている。
食品のライフサイクルアセスメントを行った。
モデルとしてサケを選んだのは、世界中いつでもどこでもいろいろな形態で販売されていて輸送方法も多様である。他の食品との違いは野生のものから各種養殖方法での養殖品があることである。結果として以下のようなことを見いだした。
・ 空輸するより冷凍品を船で輸送するほうがはるかに環境影響が少ない。 特に日本人はヨーロッパから輸入するサケを冷凍品に切り替えるといい。
・ オーガニックか通常品かや天然か養殖か等の選択より冷凍品を買うことの方が重要。
・ フルライフサイクルアセスメントで情報を与えられた上での決定に意味のある情報提供ができる。
・ サケの養殖で最も影響が大きいのは餌の種類と量である。
・ フィッシュミールを使ったオーガニック養殖は通常の養殖と違いはない
調理して食べるまでの全プロセスを考えるなら、車で買い物に行くことと家で一人で食べることだけで非常に大きい影響がある。外食を増やしたり友人や家族と一緒に食べるだけで大きなメリットがある。
(一人暮らしなら外食した方が環境負荷が低いというのは言われてみれば当然だけど、環境省がそれを言えるか?)