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全粒粉と精白小麦パンとパスタの比較 若い健康な成人での食後の血糖、食欲、その後の食事摂取への影響

Appetite doi:10.1016/j.appet.2009.10.003 Mette Kristensen et al.
Wholegrain vs. refined wheat bread and pasta. Effect on postprandial glycemia, appetite, and subsequent ad libitum energy intake in young healthy adults
近年全粒粉食品が食後血糖値の上昇と食欲を抑えるとして注目されている。そこで同じカロリーの全粒粉パンやパスタと精白小麦パンやパスタの食事をしたあとの、食後の血糖、食欲、その後の食事摂取への影響について、16人の若い人で無作為化クロスオーバー試験を行った。1晩絶食後試験食を食べ、180分後に血糖値と食欲を評価し、好きなだけランチを食べてもらって摂取エネルギーを調べた。
血糖値の反応は精白か全粒かに関係なく、パスタの場合に低かった。結論として全粒粉は精白粉に比べて満腹感が増加したもののその後のエネルギー摂取には影響なかった。
(小規模研究ではあるが、主張されているような全粒粉のメリットはないという結果。パスタがパンより血糖値が上がりにくいというのは既に知られている)