食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

長官のコラム:アレルギー−我々の提供する食品に責任を持つ

CE’s column: Allergies - taking responsibility for the food we serve
December 2009
http://www.nzfsa.govt.nz/publications/ce-column/ce-column-2009-11-allergy.htm
今日の食品の安全性についての考え方は事業主の責任に重点が置かれていて安全な食品を供給するのがビジネスにとって良いことだと考えられている。
2007年にオークランドのレストランで重症アレルギーにより客が死亡したような悲劇が発生した時には何が起こったのだろうか?このことについては食品の安全性へのアプローチが変わってきたという文脈で捉えなければならない。
NZFSAは、食品業者の椅子の高さや手洗い場所への距離といった規範を守っているかどうかを監視する「ハード」アプローチからシフトしてきている。今や我々は事業主がリスクについて理解し、スタッフがただ単に知識があるだけではなくそのリスクについての知識を適切に行動に移すことができるかどうかを監視している。残念ながら、リスクについての適切な理解があっても定期的に監視しなければこのような悲劇は起こりうる。
検視官が問題のアレルギー患者の死亡についての知見を公表した。この悲惨な事故は全てのレストランスタッフや食品事業者にアレルギーについての注意の必要性を喚起するものである。この事例では、患者は自分の卵・ナッツ・魚・ チキンアレルギーをスタッフに伝えていた。レストランはそれを記録し、彼のための料理を提供できると言った。彼は牡蠣の代わりに出されたアントレを食べて昏倒し後に病院で死亡した。彼もレストランのスタッフもアレルギーへの配慮はしていた。しかし何かが恐ろしく間違っていた。可能性としてはいくつかある。微量のナッツや牡蠣が被害者のアントレに入ってしまった可能性がある。検視官はNZFSAに食品業者や消費者の食物アレルギーについて提供されている情報についてレビューするよう薦めた。検視官の報告書を待たずにNZFSAはアレルゲンについてのアプローチの見直しを始めた。食物アレルギーはこれまでもこれからもNZFSAの重点領域である。
(以下いくつか情報提供)
しかし全ての人々へのメッセージは明確である。食物アレルギーを軽視してはならない。情報提供、啓発、スタッフの訓練は必須であるが、単に知っているだけでは充分でない。アレルギー患者の安全には全ての人に役割がある。
NZFSAは最新の情報を提供し続ける。



以下EurekAlert(http://www.eurekalert.org/)より