食品安全情報blog過去記事

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全国製品リコール 極めて高濃度のヨウ素を含むBonsoy豆乳

National Product Recall Bonsoy soy milk with very high levels of iodine
24 December 2009
http://www.foodstandards.gov.au/educationalmaterial/newsroom/mediareleases/mediareleases2009/nationalproductrecal4651.cfm
FSANZは人々にBonsoy豆乳を飲まないよう助言する。ニューサウスウェールズで29-47才の成人9人と子ども1人が甲状腺の問題を報告し、いずれもBonsoy豆乳を飲んでいた。検査の結果この豆乳には昆布が入っていて極めて高濃度のヨウ素が含まれる。
検出されたヨウ素の濃度は成人が豆乳30 mLを飲んでTDIを超過するものだった。1カップで7500 microg以上のヨウ素を摂取することになる。
この製品を長期飲んでいて体調が悪い人は医師に相談するように。

(この製品はオーガニックで植物性で健康によいと宣伝されていた。昆布が入っていることは明示されていて当然ヨウ素濃度が高いのはわかっていたはず。宣伝文句にCreated by Japanese soy masters using a tradsitional recipe perfected over centuries(http://www.bonsoy.com/)とある。昆布やハトムギ入りの豆乳が何百年も伝統あるという話は聞いたことがない。昆布のヨウ素は1gで数mgなのでこの豆乳のレベルは日本人なら日常的に摂っているだろうレベル。)

  • ファクトシート

Bonsoy豆乳リコール
Bonsoy Soy Milk recall
24 December 2009
http://www.foodstandards.gov.au/educationalmaterial/factsheets/factsheets2009/bonsoysoymilkrecall24652.cfm
ヨウ素とは何か?
ヨウ素は必須ミネラルで食品や水や空気中に含まれる。殺菌剤にも使用されている。
何故ヨウ素が必要なのか?
甲状腺甲状腺ホルモンを作るのに必要。
ヨウ素はどうやって体内に入り、出て行くか?
多くは食品由来で、体内にはいると甲状腺に運ばれてホルモンを作るのに使われる。主な排泄経路は尿である。1日に摂ったヨウ素が半分になるのに約1ヶ月かかる。
どのような食品にヨウ素が含まれるか?
海藻、特に昆布に含まれる。食卓塩にも添加されている。ミルクに含まれる量は通常少ない。
ヨウ素の必要量は?
必要量は極僅かである。推奨一日摂取量(RDI)は
小さい子ども (1− 8 才) 90 microg
大きい子ども (9− 13 才、男女) 120 microg
青少年 (14 −18 才) 150 microg
男性 150 microg
女性 150 microg
妊娠又は授乳中 250 micro g
健康影響は?
過剰摂取は甲状腺機能亢進症、又は成人では頻度は低いが、甲状腺機能低下症を誘発する可能性がある。赤ちゃんは甲状腺機能低下症になる感受性が高く、妊娠中の母親の過剰摂取による過剰ヨウ素暴露で起こり得る。
私のヨウ素摂取量を測定する検査はあるか?
血液検査で甲状腺機能はわかる。ヨウ素については通常検査しないが必要であれば尿の検査ができる。もしヨウ素の過剰摂取による甲状腺機能異常があるのであれば内分泌科医への相談が必要である。