食品安全情報blog過去記事

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EFSAはステビオール配糖体の安全性を評価

EFSA evaluates the safety of steviol glycosides
14 April 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/ans100414.htm
EFSAのANSパネルはステビア葉から抽出した甘味料ステビオール配糖体の安全性を評価しADIを設定した。評価結果は欧州委員会に送られ、認可するかどうかが検討される。
毒性試験の結果はこの物質には遺伝毒性や発がん性はなく生殖や子どもの発育への悪影響とも関連しない。ADIは既にJECFAが設定したものと同様の4 mg/kg体重/日とした。
しかしなながら申請者が提案している最大量で使用すると成人と子どもの両方でADIを超過する可能性がある。

  • 食品添加物として提案された使用法のステビオール配糖体の安全性に関する科学的意見

Scientific Opinion on the safety of steviol glycosides for the proposed uses as a food additive
14 April 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/1537.htm
3つの申請者の製造しているステビオール配糖体はステビオシド及び/またはレバウジオシドAが95%以上のものである。他にレバウジオシドB、C、D、E、F、ステビオールビオシド、ルブソシド、ズルコシドAなどが含まれる。JECFA69回会合で採択された規格に則っている。
SCFは1984年、1989年、1999年に甘味料としてのステビオシドを評価し、安全性評価のためのデータが不十分であるとして「毒性学的に許容できない」と結論していた。JECFAは2000、2005、2006、2007、2009年にステビオール配糖体の安全性をレビューして4 mg/kg体重/日のADIを設定している。
ステビオール配糖体は経口摂取後あまり吸収されないが腸内細菌が加水分解してステビオールに変換し、ステビオールは吸収される。吸収されたステビオールは肝臓でグルクロン酸抱合されてヒトでは尿中、ラットでは胆汁に排泄される。ステビオール配糖体誘導体が体内に蓄積されることはない。
ステビオール配糖体の毒性試験において体重増加抑制は有害事象とはみなされない。ラットの2年間がん原性試験で有害影響が見られなかった投与量に安全係数100を採用してADI 4 mg/kg体重/日を設定した。
保守的推定では最大使用量での使用はADIを超過することが示唆される。