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トランスジェニック魚大きくなる

Natureニュース
Transgenic fish go large
Published online 14 September 2010
http://www.nature.com/news/2010/100914/full/467259a.html
遺伝子組換えサケが認可される見通し
もうすぐ、米国の食卓に初めての遺伝子組換え動物が登場するだろう。FDAは野生の大西洋サケより2倍早く生長するGMサケを、早ければ来週にも認可すると予想されている。
この魚はチヌークサーモン(キングサーモン)の成長ホルモンをコードする遺伝子と、キングサーモンとウナギに似たocean poutという魚の調節配列を1コピー含む。大西洋サケは通常冬は生長を停止するがGMサケは一年中成長ホルモンを産生する。その結果通常市販までに3年かかるのが1年半になる。
開発したAquaBounty Technologiesはこの魚の認可に10年以上を費やした。2009年にFDAGM動物を動物用医薬品と分類することに決めた。この決定には一部反対があったが、FDAは全ての情報を開示することで対応した。
環境団体は魚が逃げる可能性があると反対している。しかし99%以上は三倍体で生殖能力はなく、内陸で養殖されるため、逃げて野生のサケと交配する可能性は極めて低い。
次に食卓に上がるGM動物はカナダのGuelph 大学で開発したEnviropigであろう。この豚は餌からのリンの吸収が良く、堆肥のリン含量が少なく環境負荷が小さい。