食品安全情報blog過去記事

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食用アゾ色素タートラジン (E 102)、サンセットイエローFCF (E 110)、Carmoisine (E 122), アマランス (E 123)、ポンソー 4R (E 124)、アルラレッドAC (E 129)、ブリリアントブラック BN (E 151)、ブラウンFK (E 154)、ブラウン HT (E 155)、リソールルビンBK (E 180)の指令2000/13/EC のAnnex IIIaの食品成分リストに含めることの妥当性についての科学的意見

Scientific Opinion on the appropriateness of the food azo-colours Tartrazine (E 102), Sunset Yellow FCF (E 110), Carmoisine (E 122), Amaranth (E 123), Ponceau 4R (E 124), Allura Red AC (E 129), Brilliant Black BN (E 151), Brown FK (E 154), Brown HT (E 155) and Litholrubine BK (E 180) for inclusion in the list of food ingredients set up in Annex IIIa of Directive 2000/13/EC
7 October 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/1778.htm
上述の個々の色素、またはそれらの組み合わせが、ヒトが経口摂取した場合の不耐または/およびアレルギー反応を誘発するかどうかについての意見。皮膚への暴露による感作については検討対象外である。
タートラジンによる有害反応についての報告は50年以上前からあるが、その報告のほとんどは適切な対照群が無く、盲検もなく、除去食の影響を評価するのに十分な時間をとっていないため、実際にタートラジンによる有害反応なのかどうかは確認できない。
二重盲検プラセボ対照食品負荷(DBPCFC)原則の基準に従った大規模できちんと対照をとった介入試験がない。ほとんどの研究は色素過敏がある患者を病院で観察して症状をみたものであり、一般人におけるアゾ色素不耐の頻度は不明である。食品によるじんましんや血管性浮腫のある患者のうちでタートラジン不耐なのは1%未満であると推定される。
除去食後のDBPCFC法による過敏症患者のタートラジンやポンソー4Rへの不耐反応はごく少数しか報告されておらず、サンセットイエローFCFやアマランスではさらに少ない。症状はじんましん、血管性浮腫、息切れ、白血球破砕性血管炎などである。不耐症状の出る用量はタートラジンではADI(7.5 mg/kg)の範囲内であるがポンソー4RではADI(0.7 mg/kg)の4-10倍である。他の色素については報告はないが、気がついていないだけかもしれない。色素混合物による不耐反応はほんの僅かの例しか報告されていない。
NDAパネルは現在の使用量で、これらの色素の単独または組み合わせの経口摂取によりヒトで重大な有害反応が誘発される可能性は低いと結論する。