- ある種の「健康によい」植物由来抗酸化物質の安全性に懸念
Concerns about the safety of certain 'healthful' plant-based antioxidants
27-Oct-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-10/acs-cat102710.php
健康によいとされる植物由来抗酸化物質の一部は実際にはがんを悪化させたり発がんせいすらあるかもしれないということについて、もっと研究が必要である。そのような抗酸化物質であるケルセチンとフェルラ酸が糖尿病モデルラットで腎臓がんを悪化させた研究がJournal of Agricultural and Food Chemistryに発表された。
Quercetin and Ferulic Acid Aggravate Renal Carcinoma in Long-Term Diabetic Victims
http://pubs.acs.org/stoken/presspac/presspac/full/10.1021/jf101580j
台湾の研究
（抗酸化物質は有用かどうかすら不明で安全とは限らないなんて当然のことだけれど、今までそういうことをあまり考えてこなかった農学系のJournal of Agricultural and Food Chemistryに発表されたというところが重要）
- グルコサミンは膵臓細胞の死をもたらす
Glucosamine causes the death of pancreatic cells
27-Oct-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-10/ul-gct102710.php
グルコサミンを高用量または長期間使用すると膵臓細胞の死を誘発し糖尿病リスクが高くなるという研究がJournal of Endocrinologyにオンライン発表された。
In vitro試験。
- 乳がん予防に緑茶は役に立たない
Research rejects green tea for breast cancer prevention
27-Oct-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-10/bc-rrg102610.php
Breast Cancer Researchに発表された約54000人の女性のデータを使った研究で、緑茶と乳がんリスクに関連はなかった。がんセンターの、日本での研究。
http://breast-cancer-research.com/imedia/2113150999395802_article.pdf?random=472472
日本語のプレスリリース
緑茶摂取と乳がん罹患との関係について
http://epi.ncc.go.jp/jphc/research_news/news078/
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome_entry/green_tea_breast/
緑茶飲用は乳がんを予防しない
- 早まるな 脳の性差は誇張されている
Not so fast -- sex differences in the brain are overblown
27-Oct-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-10/afps-nsf102710.php
人々は性差についてあれこれ言うのが好きで、神経科学が新しい技術で娯楽の種を提供している。脳の画像解析論文が多数発表されその中には性差についてのものもある。しかし我々はそういう報告に懐疑的であるべきだ、と心理学者のCordelia Fineが Current Directions in Psychological Scienceに書いている。
（メディアでもてはやされているいわゆる「脳科学」は事実とかけ離れていることが多いという話。大抵の「脳の性差」についての「お話」は古いジェンダーステレオタイプを補強する内容で、それは話者の嗜好を科学風味で権威づけているだけ。）
