食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

スタック(掛け合わせ)遺伝子を含むGM植物由来食品

ファクトシート
Food Derived from GM Plants Containing Stacked Genes
December 2010
http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2010/foodderivedfromgmpla5015.cfm
遺伝子スタッキングとは何か?
複数の遺伝子を1つの系統に組み入れること。通常の交配でもGM作物でも改良手法として用いられる。スタックGM系統には少なくとも2つの新しい遺伝子が含まれる。
どのように遺伝子が組み合わせられるのか?
伝統的交配が最もよく使われる。望ましい性質の個別のGM植物を交雑受精させる。伝統的交配を用いて作られたスタックGM系統にはRoundup Ready® YieldGard®トウモロコシ、Bollgard II® Roundup Ready Flex®綿、SmartStax™トウモロコシなどがある。
スタック遺伝子をもったGM作物はどれだけ広く使われているのか?
世界中で主要品種になりつつある。現在は主にトウモロコシと綿にのみスタック品種がある。2008年には10か国で2690万ヘクタールのスタックGM植物が栽培されている。米国では2008年のGMトウモロコシのうち78%がダブルまたはトリプルスタックで、GM綿の75%がダブルスタックだった。オーストラリアでは2008年のGM綿の81%がスタック品種だった。
スタックGM品種に対してFSANZはどう規制しているか?
GM系統の伝統的交配によるスタックGM由来食品に対しては個別の認可は必要ない。直接遺伝子組み換えを使って複数遺伝子を導入した作物については新規GM系統とみなし安全性評価と認可が必要である。
この方法の科学的根拠は?
既に安全性が評価されたGM植物を伝統的手法により交配させたことによる新たな、または追加の食品安全上のリスクはない。
スタックGM系統由来食品に表示は必要か?
認可されたGM植物系統同様に表示が必要である。