食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

食品表示

会計検査院
FOOD LABELING
http://www.gao.gov/new.items/d11102.pdf
FDAは虚偽または誤解を招く表示から消費者を保護するためのアプローチを再評価する必要がある
2002年にFDAがダイエタリーサプリメントに適格健康強調表示(qualified health claims)を認めるようになってから、2010年9月までに60の表示を提案する16の申請を受け取り、12の表示を認めている。また2010年に2件の科学的根拠のない、またはqualified health claimsとして認められていない表示をしている食品について警告文書を発行した。
研究の結果、消費者は科学的根拠のある表示と根拠に乏しい表示の違いを理解するのが困難であることが示唆されている。また食品に表示されているいろいろの表示について、健康強調表示、qualified health claims、構造/機能表示などの識別が困難である。
FDAのデータからは企業は製品の健康上のメリットを主張するのに、qualified health claimsをできるだけ使わないようにし、構造/機能表示を使っていることが示されている。構造/機能表示は虚偽や誤解を招くようなものであってはならないという一般法令義務があるがFDAは虚偽や誤解を招くようなものにならないための科学的根拠についての企業向けガイドライン、あるいは監視者向けの指導要領を提供していない。たとえそのようなガイドラインがあったとしても、構造/機能表示には重大な監視上の問題点がある。企業に科学的根拠を提供するよう命令できるFTCとは違って、FDAにはそのような権限はない。

FDAが認めた12のqualified health claimsの多くが企業にとってあまり嬉しくない内容(緑茶が前立腺がんリスクを下げることは極めてありそうにないとFDAは結論している、とか)。しかもそれに多額の費用を費やしている。
GAOからの提案としてはFDAが表示についての根拠を企業から得られるようにするための方策を議会に要求する、企業に虚偽や誤解を招く表示にならないためのガイドラインを提供する、FDA検査官向けの監視マニュアルを改訂するなど。