食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

EurekAlert(http://www.eurekalert.org)より

  • 自由な遊びがないことは子ども達に有害

Lack of free play among children is causing harm, say experts in American Journal of Play
26-Aug-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-08/bc-lof082611.php
American Journal of Play最新号に発表された論文によれば、子どもの構造化されない遊びを制限する過保護な両親は役に立つどころか有害。

  • 新しい研究は放し飼いとケージ飼いの卵に栄養上の違いはないことを発見

New study finds no nutritional difference between free-range and cage-produced eggs
26-Aug-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-08/epr-nsf082511.php
一般の人々の間に放し飼いの鶏の卵のほうが栄養価に優れているという認識があるが、本質的な違いはない。Poultry Scienceの7月号に発表された。
(日本人一般にはそんな認識はないと思うけどどうなんだろう)

  • 閉経期の健康における大豆の役割報告

Role of soy in menopausal health reported
30-Aug-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-08/pn-ros083011.php
北米閉経期学会シンポジウムで大豆タンパク質、大豆イソフラボン、大豆代謝物の閉経期および閉経後の女性への影響について議論が行われ、Menopause7月号に発表された。
結論としてはホットフラッシュに大豆イソフラボンを使ってみるのは妥当であろう、乳がんや子宮内膜がん予防のために健康的な食生活の一部として大豆製品を食べるのは薦められる、など。腸内細菌がダイゼインをエクオールに変換できない人では効果がないかもしれない、など。
http://www.menopause.org/PSisoflavones11.pdf

  • 根拠のない農薬への懸念が低所得集団の健康に有害影響を与えている

Unfounded pesticide concerns adversely affect the health of low-income populations
30-Aug-2011
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-08/acs-upc080311.php
American Chemical Society でのBruce N. Ames博士の発表。
最大耐量(MTD)を与えた動物実験の結果を間違って解釈することによる根拠のない化学物質への不安が、健康的な野菜や果物を避ける方向で働き、結果的にがんやその他の疾患リスクを増やしている、ということを「トリアージ理論」で説明。トリアージ理論では人体はビタミンやミネラルが不足するととりあえず緊急に必要なものを優先させて使うので、数十年後におこるがんや老化などの影響についてはあまりカバーしないとする。例えばカルシウムが不足すると将来の骨粗鬆症のリスクが増えても骨からカルシウムを動員する。
(Ames先生相変わらず元気)