食品安全情報blog過去記事

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炭酸飲料を飲むと十代の若者が銃を持ちやすくなるか?

Sense about science
For the record
Do fizzy drinks make teenagers more likely to carry a gun?
25 October 2011
http://www.senseaboutscience.org/for_the_record.php/76/do-fizzy-drinks-make-teenagers-more-likely-to-carry-a-gun
新しい研究が炭酸飲料と十代の若者の暴力的行動を結びつけたが、考慮されていないたくさんの他の要因がある
今日の新聞は、週に5缶以上炭酸飲料を飲む十代の若者において「ソフトドリンクと暴力には直接的因果関係があるかもしれない」ことを示唆したInjury Preventionに発表された研究を報道している。この研究は米国ボストンの1900人の若者にどれだけ炭酸飲料を飲むか、武器を所有しているか、攻撃的かを尋ねたものである。この研究を報道した記事はMetro, Daily Mail、 Mirror、 Telegraph および Daily Express.が掲載した。
リバプール大学の臨床心理学Peter Kinderman教授は、この研究からは限られた結論しか導き出せないことを説明する。
「若者の暴力の原因は複雑である。この研究はソフトドリンクの役割についてあまりにも単純な解釈をしている。暴力的行動に寄与するリスク要因はたくさんあり、例えば貧しい食生活は健康や社会的にたくさんの悪い結果と関連し、この研究で観察された関連もこれで説明できる可能性がある。さらに重要なのは、ヒトの行動分野では、関連は因果関係とは限らない。この研究では発見されたことの別の解釈に言及していない:社会的、親、教育の背景が異なる子どもたちは食生活と暴力への態度の両方が異なる可能性がある。ソフトドリンクをたくさん飲むことと暴力の両方を引き起こす他の要因があるかもしれない、と著者自身が述べている。それは事実で、さらにこの研究を限定的なものにしている。ソフトドリンクの暴力行動への影響を調べる実験室での研究は実施可能で、そちらのほうが情報が多いだろう。」