食品安全情報blog過去記事

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保健省の新しい研究はニューヨーカーの健康寿命損失に最も寄与しているのは慢性疾患であることを示す

New Health Department Study Shows Chronic Diseases Are Leading Contributors to Loss of Healthy Life Years for New Yorkers
Nov. 17, 2011
http://www.nyc.gov/html/doh/html/pr2011/pr031-11.shtml
心疾患と大うつが最大の健康負荷
障害調整生命年(DALYs)を用いた新しい解析で、生命の質の損失にどの病気が寄与しているのかを明らかにした。これまでの早期死亡リスクの調査を調べた研究と違って、「人生で失われた健康な年数」を考慮している。その結果ニューヨーカーにとっては心疾患と大うつが最大の健康上の重荷であることがわかった。
20番目までの順番は
虚血性心疾患
大うつ
HIV
飲酒
骨関節炎
喘息
糖尿病
肺がん
脳血管系疾患
高血圧
COPD
殺人と暴力
薬物使用
先天異常
乳がん
中毒
下部呼吸器感染
交通事故
アルツハイマー/その他認知症
大腸がん
(1位の虚血性心疾患と2位の大うつの間に二倍くらいの差がある。特徴的なのは大うつは死亡による損失はほとんどないのに障害による損失が大きいこと。関節炎や飲酒などもそう。DALYで評価するとがんの負荷が一般に恐れられているより小さいことが明確になる。がんというのは必要以上に恐ろしいものとして宣伝されているため、そのスティグマによる損害の方が大きいだろう。天寿がんのような概念がもっと理解されるといいのだけれど。がんによる死亡で失われる年月が仮に寿命の最後の5年間だとしたら、それまでの間一生涯に渡ってがん死を防ぐために費やす時間とお金がそれ以上になるのは割に合わない。禁煙はコストパフォーマンス高い。)

Epi Data Brief
November 2011, No. 11
http://www.nyc.gov/html/doh/downloads/pdf/epi/databrief11.pdf