食品安全情報blog過去記事

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研究はオーストラリアの食品供給の安全性を確認

Study confirms safety of Australia’s food supply
28 November 2011
http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/mediacentre/mediareleases/mediareleases2011/studyconfirmssafetyo5371.cfm
第23回オーストラリアトータルダイエットスタディ(ATDS)の結果が発表され、全体としてのオーストラリアの食品の安全性が確認された。
ATDSでは良く食べられる92の食品の農薬や動物用医薬品、汚染物質、栄養素について調査した。合計で1500検体以上の食品を調べた。食品は食べる状態で、つまりリンゴは芯を除いて、チキンは調理して、調べた。
検査した214の残留農薬や動物用医薬品への食事からの暴露量は、これまでの研究と同様に参照となる健康基準値を十分下回った。さらにカビ毒は検出されなかった。全ての汚染物質について、全ての集団で、推定食事暴露量は参照される健康基準より少なかった。
報告書は以下より
23rd Australian Total Diet Study
http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/publications/23rdaustraliantotald5367.cfm
農薬や動物用医薬品以外の調査対象は、カビ毒がアフラトキシン(B1、B2、G1、G2)、デオキシニバレノール、フモニシン(B1、B2)、オクラトキシンA、パツリン、ゼアラレノン。汚染物質はアルミニウム、ヒ素カドミウム、鉛、水銀、ストロンチウムバナジウム
それぞれ90パーセンタイルをADIなどと比較
アルミニウムについてはPTWI 2 mg/kg体重を使用
無機ヒ素については安全なレベルは存在しないという前提。総ヒ素を測定していて無機ヒ素は報告限界LOR(limit of reporting、検出限界の2-5倍)(<0.05 mg/kg)以下。総ヒ素の暴露量で0.42-1.4 μg/kg bw/day
カドミウムはPTMI 25 μg/kg bwを採用、暴露量は0.09-0.33 μg/kg bw/day
鉛は基準値がないためMOEによる評価。1-4才の子どもの0.3 μg/kg bw/dayの暴露でIQが0.5ポイント下がるということと成人では1.2 μg/kg bw/dayで収縮期圧が1 mmHgあがるということをPODにした。算出されたMOEは 1.1から10。
水銀は無機がPTWI 4 μg/kg bw、メチル水銀がPTWI 1.6 μg/kg bwを採用。
ストロンチウムはPMTDI 0.13 mg/kg bwを採用。