食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • フランスの遺伝子組換えトウモロコシ禁止は再度敗北

ScienceInsider
French Ban on Genetically Modified Corn Loses Another Round
28 November 2011
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2011/11/french-ban-on-genetically-modified.html?ref=hp
フランス政府はフランスでの遺伝子組換えトウモロコシ禁止を維持するための戦いにまた負けたがこれで終わりというわけではない。
政府に法律上の問題について助言する最高控訴裁判所であるフランス評議会は28日、ヨーロッパ裁判所によるフランスの2008年のMON810禁止は手続き上逸脱しているという判断を支持した。評議会はフランスの農業大臣が「このトウモロコシがヒトや動物の健康や環境に主要なリスクとなるという根拠を提示しなかった」と判断した。
判決の後、農業大臣はジャーナリスト達に「モンサントのトウモロコシを栽培しないための全ての方法を探している」と語った。

  • コンピューターモデルが画像詐欺を指摘

Natureニュース
Computer model spots image fraud
28 November 2011
http://www.nature.com/news/computer-model-spots-image-fraud-1.9502
米国の科学者らがデジタル写真がどれだけ手を加えられているかを測定するツールを開発した。画像の改変技術が進み、雑誌や宣伝に使われる非現実的ボディイメージが摂食障害などの誘因になっているとされる。英国やフランス、ノルウェーなどではデジタル改変画像にはその旨の表示を求めることを検討している。英国広告基準庁はランコムジュリア・ロバーツの宣伝をエアブラシの使いすぎという理由で禁止した。
一方学術論文の世界でも画像の美化改変が多く行われていて、研究不正の事例の約70%に画像が関与している。

  • がん治療におけるノセボ副作用

Nocebo side-effects in cancer treatment
AK Garg
Lancet Oncology 2011;doi:10.1016/S1470-2045(11)70268-6
がんを標的にした治療技術が進歩し患者のアウトカムや毒性が減っているが重大な副作用は大きな問題であり続けている。吐き気や疲労、頭痛、めまい、痛み、胃腸障害、鬱、記憶の変化、尿路系症状、皮膚炎などが非特異的症状としてよく報告される。これらの非特異的副作用は治療の期間や投与量などとの関連がしばしばみられるが、蓄積された臨床データからは患者の予想が大きく寄与していることが示唆される。インフォームドコンセントで検討される情報そのものが副作用が出るかどうかに影響する。