食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 本末転倒のProposition

Preposterous Propositions
By Josh Bloom
January 5, 2012
http://www.medicalprogresstoday.com/2012/01/california-coocoo-for-cocoa-puffs.php
先月クリスマスギフトを開けたところ困惑するものが入っていた。「警告:この製品にはカリフォルニア州にとって発がん性と先天異常やその他の生殖への有害影響の原因となることが知られている化学物質が含まれる」というラベルのある板紙の箱である。
母が私に核弾頭を贈ったのかと思った。私はよい息子で思い当たることがない。箱はとても軽く、何が入っているのかわからなかった。なんだと思う?
穴がふたつある透明なプラスチックの鳥の餌箱である。
どうやったら鳥の餌箱が私を傷つけることができるのだろう?飲み込むには大きすぎるし自分が入るには小さすぎる。でもこれはカリフォルニアからやってきた。1986年に飲料水を有害物質から守るために作られたProposition 65と関係するだろう。
鳥の餌箱とProposition 65の関係はただちに明白ではない。Proposition 65の指定する化合物は約500あるが、鳥の餌箱は入っていない。ただこのリストを見ているとあらゆるものが発がん性でこわくなるだろう。消費者にとっては滑稽ですむかもしれないが、事業者にとっては面白いことではないだろう。この種の心理的影響は経済に実質的影響を与える。

Natureニュース
Research ethics: Zero tolerance
11 January 2012
http://www.nature.com/news/research-ethics-zero-tolerance-1.9756
中国の論文データねつ造問題。
2008年の未発表データでは10大学1641人の学生のうち期待した値と違うデータを変えたことを認めたのは20%以上。PhDの学生の60%程度は不祥事をしばしば目撃しているが報告するのはたった5%で、学生の教育過程への在籍年数が長いほど不正を許容するようになる。中国の数字は西洋で通常報告されている値より高い。(つまり不正が多い)

  • 研究者が鯨に値段をつけることを提案

ScienceInsider
Researchers Propose Putting a Price on Whales
11 January 2012
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2012/01/researchers-propose-putting-a.html?ref=hp
鯨ほど情熱をかき立てる野生動物はいない。環境団体は毎年鯨キャンペーンに数百万(ドル)を使い、一部の人は日本の捕鯨船を追い払うためにゴムボートに乗り込むことすらする。この問題解決のために3人の研究者がNatureのコメントで「キャップ・アンド・トレード(捕鯨権取引)」システムの採用を提案したがこの考え方自体が矛盾をはらむものである。
研究者の推定では捕鯨により得られる利益は年に約3100万ドルで、一方環境団体が反捕鯨に使っている費用は年に2500万ドルである。グリーンピースはこの案は歓迎していない。環境団体は完全な捕鯨禁止を望んでいる。

  • ランゲルハンス細胞が上皮のDNA傷害と扁平上皮がんを促進する

Langerhans Cells Facilitate Epithelial DNA Damage and Squamous Cell Carcinoma
Badri G. Modi et al.,
Science 6 January 2012: Vol. 335 no. 6064 pp. 104-108
ランゲルハンス細胞のないマウスはDMBAによるがんにならない。
(免疫細胞ががんを促進しているという、免疫系の強化でがん抑制、とか言ってる人に都合の悪い話。)

  • 科学の不正:最近のMMR「論争」はわら人形

Scientific misconduct: Latest MMR 'dispute' is a straw man
Nature Volume: 481, Page:145 Date published:(12 January 2012)
Brian Deer
Andrew Wakefieldの件で訴えられてもいるBrian Deerからのお便り
ジャーナリスト達は何年にも渡ってMMRワクチンについて根拠のない「論争」を作り上げてきた。NatureのEugenie Samuel Reichの記事「Fresh dispute about MMR 'fraud'」などが典型的。根拠のないWakefieldの主張を恥知らずにも無批判に取り上げてとっくに解決されている問題を未だに問題だと言ってわら人形に息を吹き込んでいる。

  • 2012年:この世の終わりを祝って?

SMC
2012: Happy New Apocalypse?
January 12th, 2012.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2012/01/12/2012-happy-new-apocalypse/
Joseph Gelferが2012年終末論について説明する
終末が天文学的理由で突然やってくるとは思えないが、気分や意識による政治や社会への影響はあるかもというような話

  • 「根拠を尋ねよう」葉書

Sense about science
Ask for Evidence postcard
11 January 2012
http://www.senseaboutscience.org/pages/a4e_postcard.html
簡単に「それの根拠は?」と尋ねるための葉書を作った。業者に送っても良いし、友達に「そのデトックスの根拠はあるかどうかこれを送ってみて」と渡しても良い。