SCENIHR - Memorandum on the use of the scientific literature for human health risk assessment purposes – weighing of evidence and expression of uncertainty
http://ec.europa.eu/health/scientific_committees/emerging/docs/scenihr_s_001.pdf
この覚え書きはヒトが暴露される可能性のあるストレス要因のリスク評価に焦点を絞ったものである。この覚え書きは新興課題の同定に関するSCENIHRの報告書案とSCENIHRの将来のリスク評価における課題についての作業を補完するものである。
現在データの評価は専門家の判断に依存していてそのアプローチについては確立されているが、専門家の判断をどう使うかについては多くの関係者にとってしばしば明確ではない。
この覚え書きは以下の項目について扱う
−解析のために妥当な論文を同定し選択する
−データの重み付
−不確実性の表現
−リスク評価の目的への応用
目的は、適切な場合はいつでも、SCENIHRのリスク評価のために使うことである。
リスク評価には全ての妥当な根拠の評価が必要になる。
提案されているアプローチは以下の項目を含む段階的なものである:
−個別のデータ(論文)
−個別系統の根拠
−各種根拠の組み合わせ
−不確実性の性質決定
最初に同定された個別のデータ/論文で、予備的検討の結果質の基準を満たさないおよび/または目的に妥当ではないものは、「気がついたものの意見をつくる目的には適切でないと考えられた論文」として意見報告書の引用文献リストまたは補遺に記載されるであろう。
各系統の根拠については、利用可能性についての追加の基準や包括性が導入される。この解析により個別の論文が以下のカテゴリーのどれかに分類される。
1. 妥当で十分な質があり、意見をつくるのに重要な論文
2. 妥当で十分な質はあるが意見にとっては必要ではないと判断された論文
各系統の根拠を統合(統合リスク評価)することが最終段階になる。明確で一貫したものにするために、全体の根拠の重み付けを標準的書式で提示すべきである。1つの表形式を提案する。ヒトリスク評価のためには全ての系統の根拠が検討されるが、ヒト、動物、およびメカニズム研究が暴露とともに根拠の主要なものである。表による分類の結果とその解析は以下のような用語で表現されるべきである:
−全体の根拠の重み付の結果、強い:ヒトや動物またはメカニズム研究の結果が一貫していて矛盾するものがない(重要なデータギャップがない)
−全体の根拠の重み付の結果、中程度:主要根拠の1つでは良い根拠があるが他の系統からの根拠がない(重要なデータギャップがある)
−全体の根拠の重み付の結果、弱い:主要根拠からの根拠が弱い
−全体の根拠の重み付の結果、不確実:異なる系統の根拠から科学的に説明できない矛盾した情報がある
−根拠の重み付は不可能
−適切な根拠がない
評価の不確実性は関係者にとって役に立つ形で個別に表現される必要がある。不確実性に対応するには階層的アプローチが薦められる。
(本文にたくさん表があるので使ってみては。)