食品安全情報blog過去記事

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3-MCPDは大きな健康上の脅威ではない:報告書

3-MCPD not a major health threat: report
November 07, 2012
http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2012/11/20121107_145539.shtml
食品安全センターによると、食品に含まれる化学物質3-MCPD (3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール)の脂肪酸エステルは消費者に対して大きな有害影響をもたらすことはありそうにない。
3-MCPDは食品の製造・調理・揚げる・焼くなどの場合に自然に生じる加工副生成物である。食品中の3-MCPDの多くは脂肪酸エステルの形で存在する。3-MCPD脂肪酸エステルの主な摂取源は熱処理した食品と精製油脂である。
3-MCPD脂肪酸エステルの主な毒性学的懸念は人体で消化されて3-MCPDを放出する可能性があることである。食品安全センターは昨年と今年、高濃度含まれるという食品を対象に300の検体を調べた。3-MCPD脂肪酸エステル濃度が高かったのはビスケット、油脂、スナック、中華ペストリーだったが、この知見は健康的な食生活についての基本的助言を変えるものではない。人々には多様な食品からなるバランスのとれた食生活をするよう勧める。しかしながら3-MCPD脂肪酸エステルの主要摂取源である油脂の摂取を減らすことで3-MCPD暴露を減らすことができる。

ttp://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/files/programme_rafs_fc_01_33_3MCPD_Report.pdf
3-MCPDについてはJECFAがPMTDI を2 microg/kg bw/日に設定しているが3-MCPD脂肪酸エステルについては参照値は設定されていない。ここでは3-MCPD脂肪酸エステルから3-MCPDが生じると仮定してそれをPMTDIと比較する方法で評価した。
含量が多い食品はビスケット、油脂、スナック、中華ペストリーでそれぞれ平均440, 390, 270 , 270 μg/kgだった。食事からの推定暴露量は平均および95パーセンタイルで0.2 および0.53 microg/kg bw/日で PMTDIの10および26%だった。
これまでに報告されていた食品中の3-MCPDと3-MCPD脂肪酸エステルの比較表もある
油は種類によって含量が違い、オリーブ油の検出されない、からグレープシードオイルの1ppm超までいろいろ