食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

栄養、健康関連強調表示

消費者向け情報 ファクトシート
Nutrition, health and related claims
November 2012
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/nutritionhealthandrelatedclaims/
FSANZは食品の表示や宣伝の栄養含量強調表示や健康強調表示を規制する新しい基準(Standard 1.2.7 – Nutrition, Health and Related Claims)を承認した。食品規制関係閣僚に2012年11月6日に通知し、閣僚が改訂または却下しなければ2013年1月から法となる。食品業者は3年間の猶予期間を与えられる。
栄養含量強調表示や健康強調表示は食品事業者が製品のラベルや宣伝に使う自主的文言のことである。
栄養含量強調表示は「脂肪が少ない」「カルシウム良い摂取源」などのような栄養成分含量についての強調表示である。このような表示は基準に定められた規定を満たす必要がある。例えば「カルシウム良い摂取源」であればその食品には基準に定められた量以上のカルシウムを含む必要がある。
健康強調表示は食品と健康の間の関連についてのものを言う。それには2種類がある。
・一般レベル健康強調表示:食品中に含まれる栄養や成分についてのもので、重大な疾患や重大な疾患のバイオマーカーについては述べてはならない。例えば「カルシウムは骨や歯に良い」というようなもの。
・ハイレベル健康強調表示:重大な疾患や重大な疾患のバイオマーカーと食品中に含まれる栄養や成分についての関連に言及したもの。例えば「カルシウムの多い食事は65才以上の人の骨粗鬆症リスクを下げるかもしれない」「植物ステロールは血中コレステロールを下げるかもしれない」のようなもの。
一般レベル健康強調表示をしたい場合には基準に詳細に記してある条件に従って200異常の事前承認された食品と健康の関連に基づいて表示することができる。
ハイレベル健康強調表示はFSANZの事前承認が必要である。現在基準に掲載している事前承認されたハイレベル健康強調表示は13である。
すべての健康強調表示はFSANZの事前承認であろうと食品事業者が自主的に立証するものであろうと同じ確実性のある科学的根拠で支持されなければならない。EUやカナダ、米国で認可された健康強調表示による食品と健康の関連についても基準に含むことが検討された。
健康強調表示は栄養プロファイリングスコアリング基準(NPSC)に合致したものにのみ認められる。例えば、飽和脂肪や砂糖や塩が多い食品に健康強調表示は認められない。
Historical development of draft Standard 1.2.7 – Nutrition, Health and Related Claims
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/nutritionhealthandrelatedclaims/healthclaimsstandard5081.cfm
Q & A
Nutrition, health and related claims Q & A
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/nutritionhealthandrelatedclaims/qa.cfm

(ハイレベルの内容は葉酸の先天異常予防やカルシウムと骨粗鬆症、飽和脂肪の少ない食事と血中脂質、野菜や果物の多い食事、減塩と高血圧など。EUで認可されているものでもそのまま受け入れたわけではない。日本は論外。欧米豪はほぼ同じ方向で、日韓中は全く別世界のようだ)