食品安全情報blog過去記事

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子ども向け食品の重金属とミネラル

スウェーデン食品局Livsmedelsverket
Heavy metals and minerals in foods for children
23/01/2013
http://www.slv.se/en-gb/Group1/Food-Safety/Problems-with-certain-heavy-metals-and-minerals-in-foods-for-children-continue/
乳幼児用食品のなかには重金属、ヒ素、鉛、カドミウムがいろいろな量含まれるものがある。その濃度は既存の基準値を超えないが、一部は小さな子どもの健康リスクになる。このことがスウェーデン食品局Livsmedelsverketの大規模詳細調査で明らかになった。

重金属の量はさらに減らすべきで、企業は原材料の選定とコントロールに責任がある。EU規制は現在レビューされていてLivsmedelsverketは子どもの保護のために最大基準の引き下げを検討している。
Livsmedelsverketは子ども用の92食品を分析した。乳児用ミルク、おかゆ、おもゆ、特定医療用食品である。またミルクの代用品として使われるコメ飲料、オート麦飲料、豆乳も調べた。ヒ素の他に鉛、カドミウム、鉄、銅、マンガンを調べた。
主にコメ製品からヒ素が検出される
検査した全てのコメ製品にはヒ素が含まれる。コメ飲料が、ミルク代用品として使われることがあるため特に小さい子どもにはリスクとなる。他の研究でも同様の結果が報告されているため、事態を深刻に受け止め、保護者には6才未満の子どもにはコメ飲料を与えないように助言する。
コメベースのおかゆはそれほど長期間食べるわけではないので、ヒ素を含むものの完全に避ける必要はない。しかしながら保護者はいつもコメベースのおかゆを与えるべきではなく、他の種類のものを与えるべきである。
現在食品中のヒ素濃度については規制はないがEUでは基準値導入に向けて動いている。

有害な量をとるリスクを減らすには多様な食品を与える
多くの製品には低濃度の鉛が含まれるがさらに減らすことが重要である。特に病気のある子ども向けのミルクについてはそうである。製品の鉛の量が基準値以下でも、小さい子どもは鉛の有害影響に感受性が高いので懸念材料になる。
報告書本文はここからダウンロードできる。ただし結果はスウェーデン
ヒ素濃度は最大で0.04 mg/kg。コメそのものはその10倍くらい
EFSAのBMDL01(0.3 to 8 μg/kg bw per day)と飲料水基準10 μg/Lを指標に判断)