食品安全情報blog過去記事

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DCDの一時停止を支持

DCD suspension supported
24 January 2013
http://www.mpi.govt.nz/news-resources/news/dcd-suspension-supported
一次産業省はRavensdown and Ballance Agri-Nutrientsによる、通知があるまで農場のDCD使用や散布の自主的一時中止を支持する

  • FAQ

食品安全
何故食品安全上のリスクはないと言えるのか?
DCDの毒性が低く有害影響が出るには極めて高濃度が必要である。
DCDはニュージーランドでは2004年から農場への直接散布用に使用されてきた。MPIの科学者は農場に散布したことによる食品への残留は食品安全上の懸念とはならないと結論している。
ニュージーランドでDCDが使用される前に食品中の残留について検討されたのか?
エス。2003年に包括的レビューを行っている。
DCDはミルクのタンパク質濃度を上げるのに使われるのか?
DCDは食品中のみかけの窒素含量を上げる化合物の一つであるが、検出された量は経済的メリットになるより遙かに低い極微量である。
DCDはメラミンと同じか?
ノー
DCDに極微量メラミンが混入しているがそれが健康や規制上問題となることはない。
DCD検査したミルクからメラミンが検出されているか?
ノー

DCDについて
DCDとは何?
ニュージーランド農業では環境対策をしつつ生産をあげるために主に酪農場で使用量が増えている。農場に使用することで温室効果ガスの排出と水の窒素汚染を減らすことができる。国際的には電子機器や医薬品、食品包装用プラスチックなどに広く使われている。
DCDを含む製品は?
Eco-n (Ravensdown)と DCn (Ballance Agri-Nutrients)ブランドで販売されている。これらは現在販売中止されている。
DCDはどのくらい土壌に残る?
DCDは完全に生物分解され土壌には残留しない。分解速度は温度や雨などによりことなる。

貿易
ミルクにDCDがあることが何故貿易リスクになるのか?
食品安全上の懸念はなくとも、たとえ微量でも国際的顧客や規制機関はDCDを汚染物質と見なすだろう。現在国際基準がないので貿易相手国からは許容できないとみなされるだろう。
何故基準がないのか
これまで食品安全上のリスクになるとは考えられなかったため
肉にDCDは残留する?
肉に残留することは考えられない
以下略

  • 関連

Fonterra
DCD停止
DCD SUSPENSION
24 1 2013
http://www.fonterra.com/global/en/hub+sites/news+and+media/media+releases/dcd+suspension/dcd+suspension
Fonterra社はRavensdownと Ballance Agri-Nutrientsによる農場のDCD使用や散布の自主的一時中止を支持する
乳製品の一部から極めて微量のDCD (Dicyandiamide)が検出されたことを受けて、肥料会社が一時停止を発表した。
ニュージーランド一次産業省から食品安全上のリスクとはならないことを確認されている。しかしながら農業用製品にDCDが存在することは将来の取引上の問題になる可能性がある。DCDは硝酸の浸出を減らすための期待できる選択肢であるが、ニュージーランドの輸出国としての評判を守ることが重要である。国際的に合意された基準がないため、自主的停止は責任ある対応である。