食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

アンチエイジングの魔法の錠剤という主張は根拠がない

Behind the Headlines
Anti-ageing miracle pill claims are unfounded
Monday March 11 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/03March/Pages/Anti-ageing-miracle-pill-claims-unfounded.aspx
Daily TelegraphとDaily Mailに見出しによると、150才まで生きられる医薬品がもうすぐ実用化されるかもしれない。このニュースは、赤ワインやダークチョコレートに含まれるレスベラトロールの分子レベルでの研究によるもので、その研究ではレスベラトロールがサーチュインと呼ばれるタンパク質の活性を増やすことを発見したる。
この実験室レベルでの研究では合成レスベラトロールがサーチュインの活性を増加させるかどうかを調べた。研究者らは合成レスベラトロールがサーチュインタンパク質を直接活性化することを発見したが、これで150才まで生きられるという主張とはほど遠い。この研究は実験室での生物学的プロセスについては興味深いものであるがアンチエイジング薬を開発する話ではない。ヒトの寿命を延ばす薬はこれまでないし、150才という主張も見出しライターがつくったもののようだ。夢の錠剤は夢でしかない。