食品安全情報blog過去記事

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Ask the Experts: Cataract Drops
Berkeley Wellness April 19, 2013
http://www.berkeleywellness.com/self-care/over-counter-products/article/ask-experts-cataract-drops
Q: N-アセチルカルノシン点眼液は、販売業者が言っているように白内障を解決するのか?
A: いくつかの動物実験とごくわずかのヒト試験で水晶体の曇りを戻すのに役立つ可能性が示唆されているが、白内障を治療できるというのは言い過ぎである。FDA白内障治療にはどのような形態のカルノシンも認可していない(カルノシンはダイエタリーサプリメントとしても目の健康やその他多くの疾患に良いとして宣伝・販売されている)
N-アセチルカルノシン(NAC)を含む多くのカルノシン関連化合物は天然に人体に存在する。点眼すると目の内部に入って抗酸化作用を発揮するかもしれない。水晶体の脂質の酸化が白内障に寄与すると考えられている。また白内障のもう一つの要因と考えられるタンパク質の架橋もNACは予防するかもしれない。2009年にClinical Interventions in Agingに発表された研究で、9か月NAC点眼を使用した白内障患者の視力やまぶしさへの感受性が対象群に比べて改善したように見える。しかし先行研究同様比較的小規模の試験で長期使用に関するデータはない。さらにほぼ全ての研究が、Can-Cと呼ばれるNAC点眼液の特許所有者である一人のロシア人科学者によるものである。もっと規模の大きい、質の高い、独立した研究が必要である。英国眼科医会はこれまでの根拠はNAC点眼液の宣伝されている効果や安全性を支持しないとしている。
白内障リスク削減のための最良の方法は野菜や果物からたくさんの抗酸化物質を摂り、サングラスや帽子で紫外線から目を守り、タバコを吸わないことである。抗酸化サプリメントの研究ではほとんどががっかりするような結果になっている。確実な白内障治療法は手術だけである。それでも弱い白内障に点眼液を使いたいと思うなら、先に眼科医に相談するように。
(日本では輸入代行業者が取り扱っているようだが「アセテル」カルノシンになっている
アセテルカルノシンでヒットするサイトはインチキと判断できる。Google先生によると約 20,800 件。アセチルカルノシンだと約 19,600 件で、間違いのほうが多い。ネットは恐ろしいな)

  • なぜあなたはカロリーとナトリウムを知る必要があるのか

トロント公衆衛生局
Why you need to know about calories and sodium
April 2013
http://www.toronto.ca/health/nutrition/dining_out.htm
レストランのメニューにカロリーとナトリウムの表示を。
成人は1日1500mgのナトリウム(塩で3.8gくらい)を目指すべき。
(世界的に減塩は重要事項と認識されているのだけれど日本は反応が鈍い。日本食を世界に売り出す、どころではないのだけれど?)

  • リスクのあるサプリメントを避けるには常識を使おう、研究者は言う

Globe and mail
Use common sense to avoid risky supplements, researchers say
Apr. 23 2013
http://www.theglobeandmail.com/life/health-and-fitness/health-navigator/use-common-sense-to-avoid-risky-supplements-researchers-say/article11509270/
消費者は安全でないサプリメントから身を守るためには政府だけを便りにするべきではなく常識を働かせるべきである。これはFDAがリコールした安全でない製品の解析を行ったトロントのSt. Michael’s 病院の研究者らの結論である。
医薬品と違ってサプリメントには販売前の認可が無い。米国とカナダでは製造業者はCGMPを使うことが想定されているが現実には違法薬物を含む製品が販売され続けている。「ナチュラル」と宣伝されているものに薬物が入っていることが珍しくない。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20130422#p9の論文の件)