食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

コーヒーを飲むことが本当に自殺リスクを半分減らすか?

Behind the Headlines
Can drinking coffee really cut suicide risk by half?
Monday July 29 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/07July/Pages/Can-drinking-coffee-really-cut-suicide-risk-by-half.aspx
Daily Telegraphが「1日2杯のコーヒーで自殺リスクが半分にできる」と報道し、一方Daily Mailはコーヒーがうつ予防にも役立つと示唆した。これらの報道は米国医療従事者の健康とライフスタイルに関する3つの大規模研究をまとめた研究に基づく。メディアが取り上げた知見は1日に2〜3杯以上のコーヒーを飲む人は週に1杯以下の人と比べて自殺リスクが少ないことである。しかしこの研究には多数の注意事項がある。まずこの研究集団の自殺率は全体の0.1%しかなく、コーヒーを飲む量で分けるとさらに小さな数字になる。次にコーヒーが直接自殺リスクを減らすのではなく他の交絡要因に関連しているのかもしれない。例えば研究者が指摘しているように、不安な人はコーヒーを飲むとさらに不安になるため避けているかもしれない。全体としてこの知見は精神衛生上のメリットを目的にコーヒーを飲む量を増やすという助言を支持するものではない。