食品安全情報blog過去記事

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学校での朝のおやつ

Morning snacks at school
11/09/2013
http://www.anses.fr/fr/node/75727
ANSESの仕事の紹介
幼年、青年期の食習慣は主に家庭で習得され、学校の役割は少ない。これらの習慣は後の行動に重要な影響を与える。これに関連してANSESは学校で子供たちに提供される朝のおやつに関する意見と勧告を発表した。
原則として、特に一日のエネルギーの過剰摂取を制限する必要性から、ANSESは正式な食事(朝食、昼食、午後のお茶、夕食)の合間に食べる機会を作らないほうが望ましいと考えている。ANSESは朝食や午後のお茶のように正式な食事の枠組みの中でのみ、学校での食事は出されるべきであり、おやつとして切り離した形をとるべきではないと勧めている。
朝のおやつ
子どもたちの栄養不良や欠乏対策として、朝食をとらないことによる不足分を補うために、主に牛乳からなる朝のおやつが1950年代に最初に導入された。これは後に、ビスケットやチョコレートなどの他の食べ物が追加され、炭水化物と脂肪分の多い、より高エネルギーのおやつに変わった。
しかし、ANSESが行った食品調査によると、あまり朝食を食べない(INCA1調査では3〜14歳の子供たちの6%が週に0~4回朝食を食べている)、あるいは全く朝食を食べていない(INCA2調査では3~17歳の子供たちの1.4%だけが7日間中一度も朝食を食べていなかった)3歳以上の子供たちはほんの少数であった。さらに、子供たちのカルシウム摂取量は、満足できる水準だった。
従って、過去に提供されたクラス全員向けの朝のおやつは、子供の個々の状況の違いを考慮していない。
更に、朝のおやつは、そのあとの食事(昼食と午後のお茶‐INCA1のデータ)のエネルギー摂取を減らすことにはならない。それどころか一日のエネルギー摂取量にて約4%の有意な増加をもたらしている。
これらの観察に基づいて、ANSESは2004年に発表された意見の中で、学校での朝のおやつは、その内容と出される時間と全体的で無差別な性質から正当化することはできず、朝食をとらないことに対する適切な対策にはならないとした。
ANSESは、学校に着いて授業が始まる前に、学校での食事についてのガイドラインに従った内容のバランスのとれた朝食を、まだ食べていない子供たちに与えることを勧めている。
ANSESの意見に基づいて、教育省は2004年に地方教育局長に対して朝のおやつに関する勧告を発表した。この勧告は学校での朝のおやつを準備する際には、地理的、社会経済的事情などの、教育的、社会的、文化的考慮をすべきであると強調している。
「休み時間の果物」
教育的な理由から週に一回児童に果物を配布する「休み時間の果物」キャンペーンの一部として、ANSESは異なる対象グループ(小、中、高校)に木の実、ドライフルーツ、種子の配布について種類、量、頻度についての助言を公式に求められた。
ANSESが行った専門家の評価は、このキャンペーンにふさわしい果物を区別する基準はないと結論した。ANSESはできる限り多様な生鮮、乾燥両方の果物を提供することを勧めている。ANSESはまた、おやつはやめるという勧めに従って、午後のお茶のような正式な食事のなかで果物を配布することを勧めている。
これらの提案はそのキャンペーン実施ガイドラインに組み込まれている。